子どもにとって親は”安全基地”|心と体の成長を促す運動遊びvol.16

カテゴリー:Column, 心と体の成長を促す運動遊びコラム, 
2016.01.06

大阪府箕面市の大阪青山大学健康科学部子ども教育学科で、体育教員をしている村田トオルです!「子どもの心と体の成長を促す運動遊びコラム」を担当します。

僕が主宰する元気っず®クラブ以外のもう一つの活動である親子体操で、いつもママやパパにこんなことを話していますよ~ということを書いてみます。

僕の親子体操の内容は
・すっきりストレッチ
・おうちでできるふれあい体操
・かけっこ
・ミニサーキット
などで構成をしています。

どのメニューであっても,それぞれの場面で成長の瞬間や親子の絆が深まるシーンが見られます。

 

2歳児の大冒険!その時ママは…

2歳児対象の教室でのことでした。
かけっこの時に,親子で手をつないで約5メートル先のコーンをグルーンと回って帰ってくる・・・というプログラムをしました。

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何回か同じことを繰り返したあと,僕は「今度は,お友達がひとりで走ってみようか~」と言いました。

お母さんたちは口々に「いけるかな~」「大丈夫かな~」「今といっしょのことすればいいよ」「ここで見てるからね」とお子さんにアドバイスを送っています。

往復10メートルだとしても,その距離をひとりで走ることは,2歳児にとっては大冒険です。

スタートしました。ほとんどの子は,しっかり前を向き,力強く走り出しました。ところがひとりの女の子(下の写真の赤の丸印)が途中で振り返りました。

「ママは,大冒険している私のことちゃんと見ていてくれるかな?」という心境でしょう。

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そのママ(上の写真のオレンジ丸印)は,ちゃんと見ていました。それも最高の笑顔で!

その笑顔を見た女の子は,どうしたでしょうか?

安心したかのようにまた前を向いて,しっかりとした姿で走り出し,コーンを回ってママの胸に飛び込んで戻りました(^^)

なにげないことかもしれませんが,間近で見ていて感動しました。

もし,このママが女の子が走り出したあとに「やれやれ,ようやくひとりになれるわ~」と思い,横を向いて隣のママとおしゃべりをしていたらどうだったでしょうか?

想像されるのは,一人で走り出した女の子はきっと不安になり,その場で引き返したのではないでしょうか。

 

いつでも戻れる”安全基地”があるからこそ冒険できる

親は子どもにとって<安全基地>なのです。
成長の過程で当然大冒険もあります。みんなと同じようにできるかどうか不安なときに,いつでも安心して戻れる場所があるというのは,子どもにとってどれだけ心強いことでしょう。

最近,公園で気になる光景があります。子どもが一人で遊んでいるのです。横に親がいるはずなのですが,その手にはスマホが・・・

「見て~こんなのできたよ!」と,一生懸命砂で作ったトンネルを見てもらいたい一心でそう呼びかけます。ところがスマホ片手の親は「ふーん・・・」と言いながらちらっとだけ見て,次の瞬間にまたスマホに向き合います。

横にいるはずなのに<安全基地>ではありませんよね。こんなことが続けば,おそらくこの子は終始不安な気持ちで過ごすのではないでしょうか。

パパママは子どもの成長のために,基地のようにどっしり構え見守ってくださいね☆

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村田トオル
・大阪青山大学健康科学部子ども教育学科 准教授
・NPO法人日本健康運動指導士会兵庫県支部長
・第26期西宮市スポーツ推進審議委員
・日本体育協会スポーツ医科学専門委員会メンバー
・同志社大学健康体力科学センター嘱託研究員


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