健康に関する子育てQ&A②|心と体の成長を促す運動遊びvol.11

2015.06.04

こんにちは。村田トオルです。

前回から書かせていただいている「健康と子育ての関係」

今回は・・・

 

 

◆子どもに食べ物の好き嫌いがあるのは当たり前

「もう~~せっかく作ったのに食べてくれない」

「ひと口噛んだだけで吐き出して~~」

など,食にまつわる子育ての悩みは

どのご家庭でもありますよね。

 

口から入る食べ物ことをしっかり学んで,

おいしく楽しく食べようという「食育」という言葉があります。

親ならば,子どもの成長のためにしっかりと献立を考え,

「おいしい~」という声と

満面の笑みを想像してお料理しますね。

 

でも冒頭に書いたようなことがあれば・・・

 

さて,ここで健康科学の出番です。

私たちの舌には味蕾(みらい)という

味を感じるセンサーがついています。

味蕾は子ども時代に発達し,その数が多いほど

味覚を強く感じることができますが,

ある時期を過ぎると減少し,30代〜40代頃には

子ども時代の約3分の1まで減ってしまいます。

 

つまり子どもの方が大人よりも

味覚に敏感であると言えるのです。

特に酸味・苦味については

子どもにとって腐敗や毒を連想する味ですので,

「ひと口噛んで吐き出す」ことは当たり前なのです。

 

子どもの頃苦くて飲めなかった薬が飲めるようになったり

クセの強い食べ物を大人が好んで食べるようになるのも,

この味覚のメカニズムが関わっています。

ある意味では子どもに好き嫌いが多いのは

自然なことなのかもしれませんね。

 

むしろ,そのような行動があることは,

「よかった,我が子は,順調に育っているんだな」

と安心する瞬間であると発想の逆転をしてください。

ちょっと肩の荷が下りるはずです。

 

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村田トオル
大阪青山大学健康科学部子ども教育学科 准教授
・NPO法人日本健康運動指導士会兵庫県支部長
・第26期西宮市スポーツ推進審議委員
・日本体育協会スポーツ医科学専門委員会メンバー
・同志社大学健康体力科学センター嘱託研究員

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