健康に関する子育てQ&A②|心と体の成長を促す運動遊びvol.11
こんにちは。村田トオルです。
前回から書かせていただいている「健康と子育ての関係」。
今回は・・・
◆子どもに食べ物の好き嫌いがあるのは当たり前
「もう~~せっかく作ったのに食べてくれない」
「ひと口噛んだだけで吐き出して~~」
など,食にまつわる子育ての悩みは
どのご家庭でもありますよね。
口から入る食べ物ことをしっかり学んで,
おいしく楽しく食べようという「食育」という言葉があります。
親ならば,子どもの成長のためにしっかりと献立を考え,
「おいしい~」という声と
満面の笑みを想像してお料理しますね。
でも冒頭に書いたようなことがあれば・・・
さて,ここで健康科学の出番です。
私たちの舌には味蕾(みらい)という
味を感じるセンサーがついています。
味蕾は子ども時代に発達し,その数が多いほど
味覚を強く感じることができますが,
ある時期を過ぎると減少し,30代〜40代頃には
子ども時代の約3分の1まで減ってしまいます。
つまり子どもの方が大人よりも
味覚に敏感であると言えるのです。
特に酸味・苦味については
子どもにとって腐敗や毒を連想する味ですので,
「ひと口噛んで吐き出す」ことは当たり前なのです。
子どもの頃苦くて飲めなかった薬が飲めるようになったり
クセの強い食べ物を大人が好んで食べるようになるのも,
この味覚のメカニズムが関わっています。
ある意味では子どもに好き嫌いが多いのは
自然なことなのかもしれませんね。
むしろ,そのような行動があることは,
「よかった,我が子は,順調に育っているんだな」
と安心する瞬間であると発想の逆転をしてください。
ちょっと肩の荷が下りるはずです。
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村田トオル
・大阪青山大学健康科学部子ども教育学科 准教授
・NPO法人日本健康運動指導士会兵庫県支部長
・第26期西宮市スポーツ推進審議委員
・日本体育協会スポーツ医科学専門委員会メンバー
・同志社大学健康体力科学センター嘱託研究員