歯周病のお話|子どもの育つ力を伸ばす口腔育成vol.9
こんにちは。歯科医師の小野大地です。
今日は歯周病のお話をしていきたいと思います。
歯周病とは、歯の根元に付着するプラーク(バイキンの塊)や
歯石に棲み付く歯周病菌による毒素によって
歯周組織(歯の周りの組織)が破壊される病気です。
なんと歯の抜ける原因第一位。
虫歯になるより歯を失うリスクが高いとは驚きですね。
歯周病はまず歯磨きと言っていいほど普段のブラッシングが重要になります。
歯磨きの時に血が出る、歯茎が腫れている場合は
現在進行形で歯周病菌が悪さをしています。
そのままの状態が続くと歯の周りの骨が解け徐々に歯が揺れるようになります。
そして痛みや膿が出てきて、かなり口臭も気になるように。
最終的には歯が抜け落ちます。
進行するまで症状が出にくく、
一度進んでしまうと回復することが難しい事です。
気付いたら手遅れという状況にならないように気を付けなければいけないですね。
歯周病と言う病気は感染症です。
感染症と言う事は人から人へ移ると言う事です。
感染経路は誰かの食べたものやキスなどからも移ります。
その為に我が子に対してすごく神経質になる方がいます。
しかし、菌が入ってきたと言って、
必ず定着(住み着く)するわけではありません。
私の考えは、菌を移さない、移されないようにと過剰に気にするよりも、
移りにくいように菌の数を減らし、
定着しないようにしっかり歯を磨く事のほうが重要だと思います。
そして、普段のブラッシングに加えて
定期的に歯医者で治療をしてもらいましょう。
どのような治療を行うかは先生や症状によって異なりますが、
歯医者に行かなければ取る事の出来ない深い汚れや、
固い汚れを取る必要があります。
特に女性の場合は出産や妊娠によりホルモンバランスがかわることで
歯周病が進行する場合があり、
歯周病に罹患した妊婦さんは早産や未熟児のリスクが高まります。
口の中の問題は全身に影響を及ぼします。
一回専門家に診てもらうのも良いかと思います。
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歯科医 小野 大地