子どもの先読み行動|生き抜く力を持った子どもを育てるvol.9
子どもが、遊びに夢中でなかなかお風呂に入ってくれない。
出かけるよと言っているのに、準備をしない。
そんな経験はありませんか?
今日は「子どもの先読み行動」についてのお話です。
乳幼児期における子どもたちの思考は
大人に比べて明らかに「先の見通し」が立ちません。
目の前のおもちゃに夢中になっていてこのまま遊び続けるとどうなるかなんて、
乳幼児は考えることができません。
だから夢中になってやめられなくなります。
次にしなければならないことを考えて動くという発想にも乏しいので、
「出かけるとなったらどのくらい前に準備を始めないと
時間通り家を出ることができないか」
などの考えが浮かばず、ギリギリまで遊んでいることが多々あります。
その結果、親が「はやくしなさい」と急かすことになり、
ときには「もっと遊びたい」と嫌がる子どもを
強引に連れ出したりすることになってしまいます。
子どもに対して、二手も三手も先のことを言っても、子どもはわかりません。
先の先まで言ってもわからないのですから、
次にすることだけを事前に言っておくと良いでしょう。
たとえば、おもちゃで遊んでいる時に
「次にお風呂入るよ」とだけ言っておくのです。
しかし、それなら皆さんも言っているかもしれませんし、
それだけでは、なかなかお風呂に入ってくれないことが多いとは思います。
ただ、脳や思考の発達から考えて、
「今やっている遊びや作業が終わったら、次はこれだよ」というメッセージを
いつも投げかけてあげることが大切なのです。
いつか、その効果が実って先を考えて行動できるようになっていくからです。
「そのパズルが終わったら、お風呂入ろうね」
「ご飯を食べ終わったら、絵本を読もうね」
「このおもちゃを片付けたら、こっちのおもちゃで遊ぼうね」
「あと30数えたら、服を着替えようね」
などと、具体的な行動レベルで
「〜〜が終わったら、次に〜〜」と声をかけることです。
もちろん、そんな簡単にはいかず、先の見通しを立てていても
子どもというのは目の前のことが楽しければやめないものです。
そんなときは、目の前の遊びよりも楽しいとわかるものを見せる必要があります。それでも変わらない場合は、
親がいなくなっちゃうと思わせるくらいのことが必要な場合もあります。
出かける時、「出掛けるよ、支度しなさい」と言っても動かなければ、
親が支度をして家から出て行くわけです。
その姿を見て、子どもは「あ、置いていかれる」と先の見通しが立って、
慌てて身支度を始めるということがよくあります。
そんなふうにして先の見通しが立つような働きかけを繰り返しているうちに、
次に何が起きて、その次には何が起きそうだという
予測ができる子になっていきます。
ただ、注意点があります‼
子どもが先のことを考えて出来なくても、絶対に怒らないでくださいね。
ゆっくり学んでいきます。
それに、先の見通しを立てて行動すること自体、
大人でもできない人はたくさんいますから。
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畠中秀明
◆個別指導 スクールIE・黄檗校(京都府宇治市)塾長
◆スマイルママラジオ『Bright★Delight』にレギュラー出演中
「カリスマ塾長による「生き抜く力を持った子どもの育て方」コーナーへの
お悩み相談、質問、感想等はinfo@smilemama.jpまで。