子供の国語力はどのように伸びるか?|生き抜く力を持った子どもを育てるvol.4

2015.01.19

こんにちは。
【「生き抜く力を持った子ども」を育てる】のコラムを担当しております、畠中秀明です。

 

子供の国語力はどのように伸びるか?

 

言葉や考えは、子どもたちが蓄積した分だけ表に出ます。人はみな、インプットした分だけアウトプットします。

実際、私の経営する塾に通っている中学生で、幼い頃からディズニーの英語DVDをずっと見ていたところ、3歳になった頃に英語がペラペラになった生徒がいます。発音もネイティヴに近く、お母さんも喜んでいたようです。

しかし、その後ずっと英語が上手になったかと思いきや、実はそうではなく、小学校に上がるとまったく英語を話さなくなりました。それはなぜか・・。

 

学校で、周りの子どもの多くは和製英語で学んでいます。ディズニーの英語DVDを見ている人ばかりではないですからね。和製英語で学ぶ子どもたちの中にいて、自分だけネイティヴな発音をすることで、教室の中で目立ってしまい、周りの友達から「発音おかしいよ!」と言われてしまったことがきっかけだったそうです。本当は自分の方が良い発音をしているはずなのに。

 

中学生になり、私の塾に通い始めたその生徒は、私の塾に講師としてきている外国人と英会話レッスンをするようになりました。始めは「もうずっと英語をしゃべってないから無理だよ」「もう話せないよ」と言っていましたが、初めこそたどたどしく話していたものの、数回レッスンを重ねるだけで、もう私が会話についていけないほどのスピードで会話をするようになっていました。

 

幼い頃にインプットしたことは、何年たっても蓄積されていて、きっかけ次第ですぐに思い出すことができるという証拠です。私たち大人も、自転車に数年間乗っていなくとも、ちょっとコツさえつかめば乗ることができますよね。それと同じことです。

 

よく、「うちの子、国語力がないのでは?」という声を聞きます。計算は公文に通わせたりそろばんに通わせたりして学んでいるお子さんも多いですね。計算に長けていく状況は地域に整備されていますが、国語力をつける状況は地域にはまだまだ少ないものです。ですから、自然と親の影響力が高くなるとと言えます。そのときに、「インプットした分だけアウトプット」の公式があてはまります。つまり、私たちは、インプット(自分の中に蓄えた)分だけアウトプット(表出する)できるということです。

 

塾長イラスト

 

国語力がないと感じる理由に、感想文で出来事ばかり書いてしまい、心情や気持ちを書くことができないことや、本を読んで感想を書くときに書く量が少なかったり、いつも「楽しかったです」しか書いていなかったり、文章問題になると極端にやる気がなくなったりするといったことが挙げられます。

 

私たち親は、子どもたちに対して、いろいろな言葉で話していくことが最も大切です。楽しかったね!と言うだけではなく、〜がおもしろかったとか、ワクワクしたとか、ドキドキしたとか、さまざまな感情を言葉で伝えてください。我が子がジェットコースターに乗る順番をいまかいまかと待っているときに「ドキドキするねえ」と言ってあげる事で、「あ、この気持ちがドキドキっていうんだ」と学んでいくのです。

 

国語力は、親の持っている語彙力とおおむね等しくなっていきます。親の言葉の数だけ、子どもの言葉と感情、考えが増えていくのです。いろいろな言葉を使って話していきましょう。

 

清々しい!って言葉を使っていますか?せつないって言葉も使っていますか?

 

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畠中秀明

◆個別指導 スクールIE・黄檗校(京都府宇治市)塾長

http://yarukinomori.com/

◆スマイルママラジオ『Bright★Delight』にレギュラー出演中

「カリスマ塾長による「生き抜く力を持った子どもの育て方」コーナーへの

お悩み相談、質問、感想等はinfo@smilemama.jpまで。

 

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