歯ブラシを選ぶ基準|子どもの育つ力を伸ばす口腔育成vol.4

2015.01.28

こんにちは。「歯医者さんと一緒に考える、子どもの育つ力を伸ばす口腔育成」を担当する、歯科医師の小野大地です。

 

今までは仕上げ磨きとはどんな意味があるのか、どんな方法があるのかお話してきました。 それに加えて、歯ブラシはどのようなものを選べば良いのかを聞かれることが多いです。

 

市販されている歯ブラシは様々で迷ってしまいます。これからお話しする、「歯ブラシを選ぶ基準」は、私がいいなと実感した条件なので参考にしていただければと思います。

 

子どもが自分で磨くのは自分が気に入ったものが一番でしょう。最初はほとんど磨けていないですし、しっかり磨けるのは10歳くらいからと言われているので、まずは習慣をつける事の方が大切だと思います。
しかし、仕上げ磨き用の歯ブラシはしっかりしたものを用意することをお勧めします。

 

①1本ずつしっかり磨く為にヘッド(毛のついた部分)は小さめ
②傷がつかないように柔らかめ
③毛の長さは、子どもの歯の時期は短め、大人の歯が生えるにしたがって長めに
④歯ブラシの持ち手は子どもサイズだと短く扱いにくく力が入りやすいので、そう感じたら少し長めのもの

 

このポイントを少し気にしながら選ぶとよいかもしれません。また、歯ブラシ以外にも様々な清掃機具がありますが、歯と歯茎に優しいか、どの部分を磨くのに適しているかを実際自分で試してみるのもいいかもしれませんね。

 

子どもは歯も歯茎も大人と比べるとデリケートなので固い歯ブラシでゴシゴシ磨くと傷がついてしまいます。大人の歯が生えてきて上手に磨く技術があれば、普通くらいの柔らかさでもよいかと思いますが、上手にできていると思っていても力が入りすぎている場合が多いので、特に歯が生えかけの場合や、マッサージに使う場合はより柔らかめのものが良いでしょう。

 

私も学生時代は固めの歯ブラシでゴシゴシ磨いており、その方が磨けている感じがしました。しかし実際には表面は磨けていても、悪い方法をとってしまった為、毛先が寝てしまい溝の部は汚れが残り、歯茎が痩せてしまいました。虫歯の多くは歯にある溝と歯と歯の間の溝から進行するため毎日磨いていたのに何本も虫歯になり後悔しています。

 

せっかく磨くなら意味のある歯磨きをしたいですね。

 

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歯科医  小野 大地

 

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