ドイツゲームで真剣勝負~社会性、人間関係を育む~|子育てを100%感動にするおもちゃと絵本の選び方vol.5

2017.06.02

こんにちは。愛知県刈谷市にあるおもちゃと絵本の専門店「カルテット」オーナー、そして一般社団法人日本知育玩具協会で代表理事を務めています、藤田篤と申します。

我が子のおもちゃ・絵本を「何となく」で選んでいませんか?

そのおもちゃ・絵本を与えるべき意味を知れば、子育てはもっと楽しくもっと豊かになるのです。

このコラムでは、子育てを100%感動にするおもちゃと絵本の選び方をお伝えします。

 

ドイツゲームで子育てを

今回はドイツゲームについてお話しましょう。

ドイツのおもちゃメーカー・セレクタ社の社長メンツェルさんから聞いた話です。

「ドイツでは、幼稚園でゲームをして、家に帰るとお友だちとゲームをして、夜ごはんを食べたら親子、兄弟でゲームをするんですよ」ですって。

もちろん、テレビゲームではありません。ドイツのカードゲーム、ボードゲームの話です。

我が家もドイツゲームには、ずっとお世話になってきました。

長男が2歳頃から、キンダーメモリークラウンクイップス・・・。

次男が生まれてからは、彼が赤ちゃんだった間はちょっとブランクがありましたが、2歳を過ぎると負けん気が強く、我が家のゲーム大会にさっそうとデビューしました。

それ以来、今カルテットで扱っているゲームはほぼ全て、我が家の遊びの中で体験してきたものです。

※画像はキンダーメモリー

 

人との関わり・社会性が身につくドイツゲーム

ドイツゲームで育てられた力はたくさんあります。

記憶力、観察力、俊敏性・・・。

それらも感謝ですが、それ以上に「一緒に遊んだ体験」こそ、かけがえのないものだと思うのです。

時には癇癪を起こし、時にはゲームがもとで喧嘩をしたこともありました。

だからこそ今になって、つらい時にも頑張れる力、友だちと仲良くする力、仲直りする力も身についているのだと思うのです。

ゲームで遊んだ時間は、いつも一人ではありませんでした。

親子か、兄弟か、必ず向き合って勝負を楽しんでいました。

こうしたドイツゲームを通して勝ったり負けたりの経験をたくさん積んでいる子どもたちは、思春期になって「キレたり」しないのです。

人と人で向き合って、真剣勝負を積むことで、社会性、そして人間関係を上手に築けるようになっていくのです。

 

テレビゲームや携帯ゲームとはどう違う?

ドイツゲームは、「頭脳スポーツ」と呼ばれるほど、知的で高度な能力を育てます。

記憶力、判断力、決断力、社会性、駆け引きする力、空気を読む力・・・つまり人と関わって生きていく上で必須の力が「人間を相手にして」育つのです。

残念ですが、テレビゲームや携帯ゲームでは、ドイツゲームが持つこのような教育的な要素は補えません。

 

子ども一人一人にゲームに勝つ喜び、やり遂げた達成感を

ドイツゲームは遊びながら、子ども一人一人のさまざまな個性・能力を引き出します。

子どもたちの中には、記憶のゲームが得意な子、観察力のゲームが得意な子、あるいは勝ち負けにこだわらないおっとりした子どもがいま す。

記憶のゲームが強い子どもは、メモリーゲームで遊ぶとますます記憶力が強くなり、俊敏な子はますます俊敏に。

能力だけではありません。ずるをしたがる子どもは勝つために知恵を絞ってルールの抜け道やら、あの手この手を考えます。

のんびりした子どもは、大人があおっても、勝ちにこだわりません。

どんな子にも、ゲームに勝つ喜びや、やり遂げた達成感をたっぷり味あわせてあげたいですね。

ドイツゲームは年齢や、テーマ、ルールにバラエティがあり、 子どものいろいろな能力を適度に刺激して、バランスよく育てます。

ドイツゲームのパッケージの絵は絵本の表紙と同じで、ゲームの雰囲気を上手に表しています。

「何となく面白そう」と思ったら、まずはチェックしてみましょう。

※画像はクラウン

 

引き継がれる、幸せな家族の時間と文化

さて、メンツェルさんの話には、続きがありました。

ドイツでは、子どもたちが独立していった後は、夫婦でゲームを楽しむんですって。

そして、子どもたちが孫を連れてきたら、昔子どもたちに教えたように、孫たちにゲームを教えて一緒に遊ぶんですって。

そんな老後って素敵だなって思います。

孫の顔を想像しながら、まずは親子で楽しむゲームを選んでみませんか?

=====================
藤田 篤(ふじた あつし)
「おもちゃと絵本のカルテット」オーナー
「一般社団法人 日本知育玩具協会」代表理事

◆おもちゃと絵本のカルテット ホームページ
http://www.quartett.jp/
◆一般社団法人 日本知育玩具協会 ホームページ
http://edu-toy.or.jp/
◆藤田篤Facebookページ
https://www.facebook.com/Mucchipapa

『 Column』の最新記事

Back Number