発達に合わせたおもちゃの与え方~叩くおもちゃから楽器のおもちゃへ〜|子育てを100%感動にするおもちゃと絵本の選び方vol.3

2017.02.01

こんにちは。

愛知県刈谷市にあるおもちゃと絵本の専門店「カルテット」オーナー、そして一般社団法人日本知育玩具協会で代表理事を務めています、藤田篤と申します。

我が子のおもちゃ・絵本を「何となく」で選んでいませんか?

そのおもちゃ・絵本を与えるべき意味を知れば、子育てはもっと楽しくもっと豊かになるのです。

このコラムでは、子育てを100%感動にするおもちゃと絵本の選び方をお伝えします。

 

発達に合ったおもちゃとは?

1歳に近付いてくると、手を使った遊びが増えて来ますね。

からだの発達の順番は、からだの中心⇒肩⇒ひじ⇒手首⇒指先 です。

部位の発達に合わせ、子どもはその部位を使いたくなるという特性があります。

お座りをして「ラトルを振る」行為から、ハイハイをしてしっかり肩が育つと「振る」だけでなく、「叩きはじめる」。さらに「投げる」という動作も始まりますね。

これは自分の動かすものが、リズミカルな音や動きという「楽しい結果」につながるためです。

確かめるように、何度でも繰り返したくなるんです。

 

「だめ」と「いいよ」をわかりやすく伝えていくこと

でも、力加減はまだできません。強い力で家具を叩いたり食器を叩いたり…大人の生活とぶつかり合う部分がでてきますね。

これが「しつけの始まり」のタイミング。

“ここはダメだけど、こっちは好きなだけ叩いていいよ”と教えてあげてください。

「だめ」と「いいよ」をわかりやすく伝えていくこと、根気よく教えてくださいね。

その役目を果たすのが、「叩くおもちゃ」なのです。

 

 コミュニケーションの関係ができていく時期

1歳~3歳のお子さんには、この「叩くおもちゃ」で十分に叩く行為を満足させてあげてください。

そのおもちゃを強い力で叩くことで、叩きたい欲求が満たされるだけでなく、“叩いてもいいんだよ”と大人から受け入れられているという心の満足も得られるのです。

大人と子どもが向き合うということがきちんとできていく、コミュニケーションの関係ができていく時期なのです。

そしてこの「強い力で叩く」ことをしっかり体験した子どもが、つぎに「弱く叩く」ということもできるようになるのです。

それが、楽器遊びへとつながっていくのです。

 

奏でられる音そのものを楽しみましょう

楽器のおもちゃは、小さな音を叩いたり聴いたりする力を育てるおもちゃです。

強く叩いて音を出すよりも、奏でられる音の響きを心と身体で感じる。

録音したものとは違い、楽器の奏でる余韻(かすかに聞こえる程度)の音の響きは、子どもの心を震わせてくれます。

楽譜を見て弾けるようになるということよりも、音を奏でて、音そのものを楽しむ…そんな体験をたくさんさせてあげたいですね。

 

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藤田 篤(ふじた あつし)
「おもちゃと絵本のカルテット」オーナー
「一般社団法人 日本知育玩具協会」代表理事

◆おもちゃと絵本のカルテット ホームページ
http://www.quartett.jp/
◆一般社団法人 日本知育玩具協会 ホームページ
http://edu-toy.or.jp/
◆藤田篤Facebookページ
https://www.facebook.com/Mucchipapa

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