親の器を三倍にする|生き抜く力を持った子どもを育てるvol.5

2015.02.04

今日は「親の器を大きく!三倍にしてお返しする」についてお話します。

 

最近は共働きの家庭も多く、また、毎日「忙しい」と感じながら生活されている方も多いと思います。そんな家庭によく聞かれるのが「はやくしなさい」とか「いい加減にしなさい」「いつまでそんなことやってるの」といった言葉。みなさんも、口にしています?

 

朝、時間がないときほどそんなふうに言ってしまい、しまいには、日頃はそれほど思っていないにもかかわらず、ついそれ以上きつい言葉を浴びせてしまったりしているとしたら、それは「あなたはもう限界ですよ、ちょっと余裕を作ってください」というサインです。

 

しかし、余裕をつくろうとわかっていても、どんどん用事が入ってくると言う方も多く、わかっているけどできないのよ・・という声も聞こえてきます。そういうときは、三倍にしてお返しする大作戦を実行しましょう。

 

相手に対して攻撃したり、何かきつい言葉を浴びせたりしてしまうとき、あなたの気持ちは相手に向いていますよね。人差し指で相手を指差してみてください。人差し指は、相手を向いていますが、中指、薬指、小指の3本は折れ曲がり、あなた自身を指しています。

 

よく「人を指さすんじゃありません!」とおばあちゃんから言われた人もいるかと思いますが、人を指差して悪口を言ったりすると、それはあなたに三倍になって返ってくるんだよっていう戒めです。

 

子どもに対してつい心にもないことを言ってしまったり、自分の感情に任せて怒ってしまったりすると、子どもは親に対してあなたの三倍もの辛さと悲しみと憤りと憎しみをもつと思ってください。

 

学習塾で保護者から「うちの子、だらしないんですよ、先生どうしたらいいですか?」と相談を受けて、その子どもに「おまえ、だらしないと言われていたけど、どんな生活しているのか言ってごらんよ」と尋ねると、「お母さんの方が俺の何倍もだらしないよ。そんなこと言われたくないわ」という返答が返ってきたことがあるくらいですから。

 

つい「ちょっと言い過ぎたかな」と思い、子どもと向き合う余裕をつくろうと思っても、時間がない毎日。そんな時は、言い過ぎたことによる埋め合わせを3倍分やりましょう。ちょっと言い過ぎたから、おいしいご飯を作ってあげて「ごめんなさい」の気持ちを表そうと思うなら、それを3日続ける。おいしいご飯を作って、ごめんなさいも伝えて、話をじっくり聞いてあげる、とか。3つ、3倍、お返しするのです。

 

その時間を取ろうとすると、余裕を作らなければできません。余裕を作ることを目的にするのではなく、お返しする時間を作ればそれが余裕に繋がります。そのような気持ちで3倍に、3回にして返すのです。すると、相手も許してくれるものです。

 

ちなみに、相手を指差してお母さんが我が子を大いに称賛したとします。するとその分、子どもから「お母さんありがとう」の気持ちが3倍にもなって返ってきますよ。お手伝いをしてくれたり、皿洗いをしようとしてくれたり、お母さんにとって嬉しいことをしてくれたり。

 

いいことも悪いことも、相手に向けると、3倍になって返ってきます。悪いことが3倍にもなって言い返されると、一つのことしか言ってないのに、なんでそこまで言うの!という気持ちになってまた言い返しちゃいますよね。そしてまた心の中で相手を指差して、文句の一つも言ってしまう。するとまた3倍になって返ってくる。それに腹を立ててさらにまた・・・と、「ああいえば、こう言う」が繰り返されていくわけです。みなさん、それは、やめましょうね。笑

 

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畠中秀明

◆個別指導 スクールIE・黄檗校(京都府宇治市)塾長

http://yarukinomori.com/

◆スマイルママラジオ『Bright★Delight』にレギュラー出演中

「カリスマ塾長による「生き抜く力を持った子どもの育て方」コーナーへの

お悩み相談、質問、感想等はinfo@smilemama.jpまで。

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